巌谷国士「シュルレアリスムとは何か」の第二章「メルヘンとは何か」から引用。
森という大切なモティーフ
内容的におもしろいことがあります。おとぎばなしの懐かしさはどこから来るのか。おとぎばなしに共通した特徴として、背景にひろびろとした自然がある。いつも森がそばにあるような感じがする。事実、森のなかで展開する物語がすこぶる多いですね。赤ずきんちゃんは森のなあかで狼と出会ってひどい目にあう。ラプンツェルは森のなあかの高い塔のてっぺんにとじこめられてしまう。ヘンゼルとグレーテルは森のなかで迷って、人食い老婆のお菓子の家にたどりつく。ヴァシリーサ姫は森へ火をさがしにいって魔女ババ・ヤガーに出っくわす。おとぎばなしには森がつきものである。「サンドリヨン」は宮廷の物語ですから森は出てこないけれども、そこでもどこかしら森の匂いがする。
引用終わり。メルヘン=おとぎばなしと「森」には密接な関係がある、という趣旨。
メルヘンといえば森が出てくるし、おとぎばなしを聞いて育った人は森からメルヘンを連想する。
「森ガール」ってそういうことなんじゃないか、と。「森にいそうな」ってお前そんなふざけた格好で森ナメんなよ?と言いたくもなろうが、たぶん彼女らが思い描くのは「現実の」森ではなく「おとぎばなし」の中の森で。「妖精」ってキーワードも添えるとああそういうことか、と合点が行くんじゃないでしょうか。
Wikipediaさんによれば「ゆるく雰囲気のある少女趣味のありよう、またはそのようなファッションスタイルである。コンセプトはあくまでも空想的なものであり、実際の森林での活動を指向するファッションではない。」だそうです。たぶんこの解釈で合ってるってことですね。
そんな森ガールの日常↓
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